詐欺師にハマった末路
こんにちは! るんらびです^^
前回のお話の続きです。
上手な言い訳にまんまとのせられてしまった私は、何回もカード払いを続けてあっという間に10万円もの大金を支払ってしまっていました。
カードはボタンをポチポチするだけで簡単に支払い処理ができるので、頭の悪い私でもすんなりと支払いを済ませることができてしまい、専業主婦で常に自宅にいましたので夫のいない時間帯にカードを登録するのは容易に出来ました。
それがいけなかった・・・・・・。
もっと早く、夫に見つかってしまっていれば正気を取り戻していたかもしれません。
隠れてこっそりやってしまう事には、それなりのリスクがありますね;
あっという間に10万円を使ってしまっていたころには、もう後には引けない状態でした。
『何としてでも相手との連絡を取りつけ、100万円を貰わなくては――。』
こうなると、完全に沼にハマって抜け出せなくなってしまいます。
カード払いで10万円を支払った後も、相手との連絡はとれずに更に金額が上がる一方でした。
カードの支払いは10万円が限界なので、次は銀行振り込みで10万円支払って下さい。
衝撃でした。
今までよりも遙かに高い金額で、しかも銀行振り込み。
既に10万円も出ているのに、更に10万だなんて――。
無理だ・・・・・・もう連絡をとるのは諦めよう。
そう思い、一時はメールを返すのをやめてしまいました。
しかし、それから何度も何度もメールがきます。
『お願いです! 私は100万円をあなたにさしあぜたい。
どうか、あと10万円だけ支払っては貰えないでしょうか?
そうすれば、必ずロックが外されて連絡がとれるようになります。
サポートセンターもそう言っていました。』
サポートセンターからも連絡がきます。
『あなたが振り込んで下さるのをお相手は心待ちにしております。
お相手は未だにあなたと連絡をとるために会員費を支払い続けております。
どうか、その気持ちを受けとってはもらえないでしょうか?
あと10万円です。あと10万円だけでロックが外れます。』
しつこいなぁ・・・・・・。
でも、10万円をもう支払ってしまったし、あと10万円で100万円もらえるのならこのことは無かったことに出来る――。
夫に知られたくない――。
隣で眠っている夫の寝顔を見ながら一晩中悩みました。
そして、ついに決心してしまったのです。
次の日、子供を実家に預けた私は1人で銀行のATMへ向かいました。
「これから支払います」と返事をすると、すぐに返信がかえってきました。
ついに10万円を、指定された口座に振り込んでしまいました。
そのままサポートセンターとお相手に連絡をとりました。
《サポートセンター》
『ありがとうございます!
これで連絡がとれるように、ロック解除の手続きができます!
今からロック解除用のコードを送ります。お相手と、タイミングを合わせて10秒以内に正確にコードを入力して下さい。一字一句、間違えてはいけませんよ!』
《お相手》
『ありがとうございます!
これで連絡がとれます! こっちの準備は良いですよ!』
これでようやく100万円もらえる――そう思いました。
そしてサポートセンターから英数字と記号を組み合わせた、かなり複雑なコードが送られてきました。
私はそれを夢中で打ち込み、送信します。
すると、サポートセンターからの返事に衝撃が走りました。
《サポートセンター》
『ロック。開きかけていたセキュリティにロックがかかりました。
「ー」が「ー」に間違えていました。ロックを解除するには、更に20万円振り込んで下さい』
どうして? なんで駄目なの!?
私は驚き、お相手にもそう言われてしまったと愚痴をこぼしました。
すると――。
《お相手》
『ちょっと、「ー」「ー」って全然違うじゃないですか。それはあなたが間違えているのだから仕方ありませんよ』
頭が真っ白になりました。
お相手もこの件についてサポートセンターの味方をしている――。
そうかな・・・・・・私が悪いのかな・・・・・・悩みました。
確かに、違うと言われたら違うのか・・・・・・。
私はまだ、騙されていることに気がつきませんでした。
そして、今までの20万円を悔やみ、100万円が欲しくてたまりませんでした。
最後のチャンス――。
私は不幸にも、まだ銀行の駐車場の車の中にいましたので、そのまま追加で20万円を振り込んでしまいました。
そして今度は間違えないように同じようにコードを登録すると「成功できました!」
と返事が返ってきました。
よかった・・・・・・これで連絡先を・・・・・・
《サポートセンター》
『ロック解除、おめでとうございます!
最後の仕上げに50万円ご入金いただければ、完全にロックが外されます!』
《つづく》