真っ白のウエディングケーキ

こんにちは! るんらびです^^

 

前回の続きです。

 

黄昏のバージンロードを終え、集合写真を撮り、会場はゴルフ場内のレストランに移りました。

 

新郎新婦の入場で暗くなった会場の扉が開き、私たちにライトが当てられます。

この時の入場曲に選んだ曲は、安室奈美恵の『CAN YOU CELEBRATE?』でした。

この曲は、私が小学生の頃に知ったのですが、その当時から自分が結婚式をするなら絶対にこの曲をかけようと決めていた曲でした。

 

披露宴が始まり、各席に挨拶をしてメインのテーブルに着くと、豪華なご馳走が並べられていて目移りしてしまいました。

もちろん、妊娠している上にドレスで絞められて苦しく、途中でお色直しもあったのであまりたくさん食べることはできませんでしたし、夫も緊張でなかなか食べられてはいませんでした。

この時に、こんなに緊張する人なんだなーと初めて感じたくらいでした。

 

途中で退席してお色直しをして再び会場へ向かいます。

お色直しは予算の都合上、私のみで夫は式の時と同じタキシード姿でした。

1着しか着られないのだからと、黒を着たがっていた夫を押しのけてシルバーのタキシードを勧めました。普段の私服が黒ばかりの人でしたので、シルバーに決めて本当に良かったと思います。周りの評判も良かったです^^

 

再び着席すると、今度はウエディングケーキの出番です。

ですが、用意されたウエディングケーキはクリームをただ塗ってあるだけの真っ白なデザインもフルーツものっていないただのスポンジと生クリームだけのケーキでした。

 

これは、プランナーさんが勧めてきたケーキでした。

準備が遅く、なかなかどれにしようか決まらない私たちに相応しいと見せていただいたケーキでした。

これは、デザインがなく当日に会場にいる人たちにフルーツなどをデコレーションしてもらうという仕様のウエディングケーキでした。

プランナーさんも早く決めたい様子でしたので、あまり悩まずに「じゃあこれで」と簡単に決めてしまったケーキでもありました。

 

会場にウエディングケーキが出てくると、プランナーさんがすかさず説明に入ります。

「このケーキはまだ真っ白です、みなさん好きにデコレーションしてあげましょう!」

 

しっかりとマイクを使って呼びかけましたが、直ぐにデコレーションをしようとする人は出ては来ませんでした。

私はその時に、自分の親族も会社の人も、そうゆう事を率先してやってくれるような人はいないかもな・・・・・・と内心、これにしなければ良かったかもと思いました。

 

ですが、それでめげるプランナーさんではありませんでした。

何度も何度も会場に呼びかけていただき、ようやく私の友達が妹たちを誘ってくれてデコレーションしに来てくれました。

夫の方は誰も来てはくれませんでした;

 

それでもなんとか形になり、進行できるようになってプランナーさんも一安心というところでした。

 

式の準備を手伝ってくれた義妹の為に、サプライズを用意して下さいとプランナーさんに言われていましたので、何にしようか悩んで革製のお財布をプレゼントしました。

残念ながら趣味には合わなかったようで、あまり嬉しそうにはしてくれませんでしたが、サプライズでお礼をしたことについては喜んでくれたみたいでした。

 

披露宴はそれからも順調に進み、両親への花束贈呈などを終わらせ、私たちの退場まで見届けてもらい無事に終わることができました。

 

余興で夫の親族が歌を歌ってくれたりして、嬉しかったです。

 

会場内を見渡すと、当日に料理の配膳などを頑張っていただいたスタッフのみなさんに対応していただき、本当に私たちの式の為に大勢の方が動いてくれているのだなと改めて感じました。準備で色々あり、自分ばかりが大変に感じてしまっていたので、本番になって初めて肩の荷が下りたような気持ちになりました。

 

帰宅される方々に挨拶をして、シンデレラの時間はもう終わりです。

 

控え室に戻り、ドレスを脱ぎ、残り物の料理を少し持ってきていただけたので、そこで夫と安堵しながら仲良く食べました。

 

片付けをして会場を出た時に、プランナーさんとの関係もそこで終わりを迎えます。

 

「この度はおめでとうございます。ありがとうございました」と社交辞令のような挨拶をされた私は、プランナーさんに持っていた袋を渡しました。

 

義妹のサプライズのプレゼントを探しに行った時に、実はプランナーさんに渡すプレゼントも用意していました。

何にしようか悩みましたが、誰もが絶対に使えると思い入浴剤とボディークリームのセットにしました。香りなども店員さんと相談し、万人受けするオーソドックスなものを選びました。

まさか自分にもサプライズプレゼントがあると思っていなかったプランナーさんは泣いて喜んでいただけました。

お礼すると同時に、色々とご迷惑をかけてすみませんでしたと謝りました。

その行動が良かったかどうかは未だにわかりませんが、後腐れ無しに終わりたいとの私の思いが自然とそうさせていたと思います。

 

「子供が生まれたら教えて下さい」と言われ、私たちは別れました。

 

プランナーさんとは、その日を境に連絡をとってはいません。

そのつもりで最後にプレゼントを渡し、気になっていた自分への落ち度を謝罪したからです。

最後までプランナーさんにも優しく接したい気持ちはありましたので、子供が産まれても連絡しなかったことは許して欲しいです。

それもまた、社交辞令だったかもしれませんけどね^^;

 

こうして、私のドキドキの結婚式は終わりました。

たくさんの思いと共に、これまでの準備を頑張ってきて良かったと思える日になりましたし、自分の人生の中で大きな区切りにもなりました。

 

もう二度と無い1日を思い出に刻み、新たな一歩を進んで行こうーー。

 

そんな、誰にでもあるかけがえのない1ページが作れたと思います。

 

《つづく》